週末をゆったり田舎で過ごせる別荘に憧れを抱く人は多いのではないでしょうか。近年、別荘を手放す人が多く、中古物件が増えてきています。別荘を新築で建てた方が良いのか、中古でも大丈夫か迷っている方は、費用やメリット・デメリットを知ると比較材料になりますよ。
別荘を中古で購入する場合には気をつけるべきことが3つあります。安さだけで選ぶと快適な別荘ライフが送れないことも…。購入前に知っておきたいことと調べ方をおさえておくと安心です。
思い描いている別荘での生活ができるように、費用の確認や事前の準備をしっかりしておきましょう!
別荘は新築が良い?中古物件のメリットとデメリットとは
リモートワークや週末の気分転換に最適な別荘は、新築と中古どちらが良いのでしょうか。中古物件を選ぶ時のメリットとデメリットを知って、より自分に合った別荘選びができるようになりましょう。
別荘を新築で建てるときの費用相場
新築の別荘建築費用は、一般の住宅を建てる場合と変わりません。住宅の規模やハウスメーカーによって値段は大きく異なりますが、夫婦二人が利用する別荘なら2000〜3000万円程度です。
別荘を新築で建てる場合は土地代によって全体の費用が大きく変わります。人気の別荘地や都会に近い場所の土地を購入すると土地だけで2000万円以上が必要です。建物の費用と合わせると5000万円近くかかる場合もあります。田舎の土地であれば200万円など安い場所を見つけることも可能です。
別荘を建てるさいの予算を決めてから、予算内で新築できる場所や家の規模を決めると良いですよ。
中古物件は安く手に入る可能性もある
近年、空き家が増えたり、別荘地の高齢化が進んでいるため、別荘が中古で売り出されています。中には土地込みで100万円など格安で売られている別荘もあります。立地にもよりますが、新築を建てるよりも別荘は中古の方が購入費用は安く済みます。
手頃な値段で別荘を持ちたい方には中古物件がオススメです。
【参考:駒澤地理「静岡県函南町の別荘地における定住化と高齢化の進展」】
リノベーションに費用がかかる
別荘を中古で購入するデメリットは、リノベーションに費用がかかる点です。特に安く売られている別荘は、築年数が経っていて設備が古かったり、建物自体の構造を強くする工事が必要な場合があります。
中古物件を購入するさいは、どの程度のリノベーションが必要かを考えた上で、そこそこの値段の物件を購入するのか、格安物件に費用をかけるのかを検討すると良いですよ。
別荘を中古で購入したい!リノベーションするべき場所と費用
別荘を中古で購入するさいにリノベーションするべき場所や費用を知っておくと、どのくらいの値段の物件を買うと良いのかを考えるときに役立ちますよ。
屋根と外壁の補修工事
長く手入れがされていない別荘の場合、屋根と外壁の補修工事が必須です。屋根や外壁が傷んでいると、建物が長持ちしません。建物の規模や使用塗料にもよりますが、外壁塗装には約70〜150万円、屋根の塗装は30〜100万円程度が必要です。
屋根と外壁の塗装には足場が必要ですので、工事を一度に頼んだ方が安く済みますよ。
長く使いたいなら水回りの修繕も必要
別荘を長く使いたい場合は、風呂、キッチン、トイレ、洗面台などの水回りの設備の修繕が必要です。築20年以上経過している建物では、設備自体が古い可能性があります。古い設備は壊れていたり、漏水が起こるかもしれないので、使用前に使えるのかどうかをチェックしましょう。
水回りのリフォームに必要な費用は以下の通りです。
浴室 | 約70〜100万円 |
キッチン | 約70〜100万円 |
洗面台 | 約20〜60万円 |
トイレ | 約15〜30万円 |
内装のリフォームも必要
古民家の雰囲気を味わいたい場合、内装のリフォームはそこまで必要ではありません。むしろ雰囲気を生かして使いたいですね。しかし、築年数が20年以上の別荘を中古で購入する場合は、断熱性を上げるリフォームが必要です。
窓サッシを複層ガラスにしたり、二重窓にすると断熱性が上がります。窓サッシの交換は1箇所につき、約7〜15万円必要です。
また、間取りを変更したい場合は間仕切りの撤去・増設に1箇所10〜15万円の費用がかかります。
セルフリノベーションで費用を抑える!
水回りや電気工事は専門の業者が工事を行う必要がありますが、セルフリノベーションできる部分もあります。DIY初心者の方でも内部の壁や天井、ドア、柵の塗装は簡単にできます。クロスの張り替えや仕上がりをタイルや漆喰にしたい場合は難易度が上がりますが、業者に頼むよりも安く済みますよ。
【注意】別荘を中古で購入するさいに確認しておきたい3つのこと
別荘を中古で購入するさいは、費用以外に事前に確認しておきたいことが3つあります。購入後に「失敗した…」と後悔しないようにしましょう。
災害に強い物件かどうか
別荘の立地や耐震性を確認して、災害に強いかどうかを確認しましょう。別荘がある土地のハザードマップを調べ、自然災害の被害を受けにくいかどうかをチェックします。
- 洪水ハザードマップ
- 津波ハザードマップ
- 地震ハザードマップ
- 土砂災害ハザードマップ
- 内水ハザードマップ
これらのハザードマップは各自治体のホームページで見られます。もちろん、役所でも確認ができるので、別荘周辺の情報を直接確かめたい方は行ってみましょう。
また、1981年以前に建てられた別荘を中古で購入する場合、新耐震基準を満たしていないかもしれません。新耐震基準を満たしていないと、震度6以上の地震が起こった場合に倒壊の危険があります。
瑕疵物件ではないか
瑕疵(かし)物件とは一般的に、訳あり物件と呼ばれているものです。特に心理的瑕疵物件は、過去にその建物や近所で何らかのトラブルがあったことを意味します。知っていて気にしない場合と、知らずに後で発覚した場合とでは心理的な負担が違ってきます。購入時に物件の概要を見たり、不動産屋に聞いてみましょう。
別荘周辺を管理している人がいるかどうか
別荘地には管理人がいて、管理費を支払う必要があります。また費用がかかるのかと思われますが、留守の期間が長い場合は管理人がいる地域を選びましょう。別荘にトラブルがあってもすぐに対応してもらえますし、家のメンテナンスを頼めます。
まとめ
別荘を中古で購入するときの費用や注意点をご紹介しました。別荘は中古で購入する方が新築よりも安く済む場合が多いため、すぐに別荘を持ちたい方にはオススメです。しかし、中古物件は築年数や手入れの状況によってはリノベーションやリフォームをしなければならなずに、かなりの費用がかかってしまいます。事前にどの程度のリノベーションが必要か、DIYできる箇所はあるのかを確認しておきましょう。
また、災害に強い物件かどうかや管理人がいる地域なのかをチェックしておくと、より安心して別荘ライフが送れますよ。
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