別荘のリフォームを考えている人にとってどのくらい費用がかかるのかは重要なポイントです。
毎日利用する自宅と違って、一定の期間しか使うことのない別荘は使う頻度が少ない分、設備の劣化や故障に気づきにくいです。そのため、別荘のリフォーム費用が思っている以上に高額になることもあります。
また、別荘を維持し続けるにも費用がかかります。まずは別荘のリフォームの相場や維持費を知った上で、今後どのように別荘を活用していくべきかを考えてみましょう。
意外と高くつく?別荘のリフォームはどの部分にお金がかかるのか
別荘のリフォーム費用は地域や別荘の築年数によっても大きく変わりますが、高額になることも少なくありません。
見積もりをみてビックリしないためにも、別荘のリフォーム費用の相場を確認しておきましょう。
別荘は地域ごとに維持・管理が難しい
別荘が山間部や海岸沿いなど市街地から離れた自然環境にある場合は、リフォームの難易度も高くなります。
たとえば、海の近くの別荘は、潮風がもたらす塩害を受けやすくなります。塩分を含む潮風は鉄部や塗膜の劣化を早め、外壁や屋根が痛む原因となります。
また、冬に氷点下になる地域の場合は、凍結による水道管の破裂や給湯器の故障が起きやすいため、凍結防止対策を行わなければなりません。
このように、地域によって維持や管理方法が異なる点も別荘の維持やリフォームが難しい原因の1つです。
水回りや内装のリフォーム費用の相場は?
水回りや内装のリフォーム費用は、グレードによっても変わりますが目安は以下の通りです。
<水回りのリフォーム費用相場>
キッチン交換 | 60万~150万 |
トイレ交換 | 10万~100万 |
浴室の交換 | 60万~120万 |
洗面台の交換 | 5万~60万 |
<内装のリフォーム費用相場>
床のフローリング張り替え | 1万~2万(1㎡あたり) |
壁紙の張り替え | 1000円~2000円(1㎡あたり) |
間仕切り壁の撤去・増設 | 10万~15万 |
窓サッシ交換 | 10万~20万 |
ドアの設置 | 5万~15万 |
10畳の部屋の床や壁の張り替えを行う場合、25万〜30万が目安となります。内装の大規模なリフォームとなるほど高額になるので、他の工事にかかる費用と調整しながら予算を考えましょう。
劣化しやすい外壁塗装や屋根のリフォーム
外壁や壁は常に外気にさらされているので経年劣化しやすい場所です。そのため、定期的に点検を行う必要がありますが、一定期間しか使用しない別荘ではなかなか難しいため、長い間点検を行っていないことも。
リフォームが必要になった場合の相場は以下の通りです。
<外壁や屋根のリフォーム費用相場>
外壁塗装 | 70万~150万 |
屋根の塗り替え | 40万~80万 |
屋根の重ね葺き(カバー工法) | 80万~150万 |
屋根の葺き替え(全交換) | 150万~300万 |
耐震や断熱のリフォームにもお金がかかる
別荘全体のリフォームとなる耐震や断熱の工事費用も高額になります。
<耐震・断熱のリフォーム費用>
断熱改修工事(1棟) | 300万~600万 |
耐震改修工事(1棟) | 100万~450万 |
断熱工事は建物の一部のみも施工が可能なため、予算に応じてリビングや寝室のみ断熱工事と行うなど工夫することで費用を抑えることもできます。
別荘をどのように活用するか…将来を見据えた3つの軸を決めておこう
別荘のリフォームに思ったよりもお金がかかる場合、別荘の今後の活用との費用対効果はあるのか考える必要があります。
別荘のリフォームを行う前に、今一度将来の別荘の活用方法について考えてみましょう。
別荘のリフォーム前に考えたい「別荘は本当に必要??」
別荘のリフォームを行うには、状態によっては1,000万円以上かかる場合もあります。さらに、別荘を維持するためのランニングコストも年間60万程度かかると言われています。
また、管理を自分で行う場合は、定期的に点検に訪れる必要がありますし、自然災害などの被害があった場合もその都度駆けつけて対処しなければなりません。
別荘は非日常生活を好きな時に味わえるとても魅力的なものですが、リフォームを行う前に意外とかかるリフォーム費用や管理費、手間などを踏まえて本当に必要かどうかをよく考えてみましょう。
将来を見据えた3つの軸
将来的に別荘をどのように活用するかを考えるために以下の3つの軸で考えてみましょう。
①別荘を将来的に家族に残したいのか
別荘をこの先も家族が活用するかどうかは重要なポイントです。家族が遠方に住んでいて管理が難しかったり、別荘を利用する頻度が少ない場合は負担だけが残ってしまいます。別荘の活用については家族みんなで話し合うようにしましょう。
②これからどのくらいの頻度で別荘を利用できるのか
別荘をどのくらいの頻度で利用できるかも計算しておきましょう。毎月2,3度利用したいと思っていても、実際は仕事や日常生活が忙しくて思っているより利用頻度が少なくなることもあります。また、この先歳を取った後も別荘を利用するかなど将来的な利用頻度も冷静に考えましょう。
③売却という選択肢も持っておく
「思っていたよりも別荘の利用頻度が少ない」
「家族に別荘を残すべきか迷っている」
「ランニングコストが負担になっている」
このような状況であるなら売却を視野にいれてみてはいかがでしょうか?リモートワークの普及により、ワーケーションや週末移住などセカンドハウスとして別荘の購入を検討する人が増えているため、需要にあった提案ができれば別荘の売却も可能です。
〈売却はあり?〉別荘はリフォーム後に売りに出すのか悩んだら…
別荘の売却を検討する場合、リフォーム後に売り出すべきかどうかも悩みどころです。別荘の売却をスムーズに行うためにはどうすればいいか、また売却時の注意点も確認しましょう。
別荘の売却を考えたらどんな準備をするの?
別荘の売却をスムーズに行うために、部屋の掃除や設備のメンテナンスなど物件の管理をしっかりとおこなうことが重要です。不用品の処分や外観の手入れを行っておくことで、次の購入者が住むイメージがしやすく、手入れが行き届いていることで印象も良くなり購入に繋がりやすくなります。
また、別荘の売却は通常の物件の売却とは異なる点も多いため不動産会社選びも大切です。別荘の売却経験の豊富な業者を選びましょう。
別荘はリフォーム後に売るべき?
別荘を事前にリフォームしておくことでスムーズに売却できるケースもあります。購入者の費用面の負担を軽減でき、見た目も良くなることで購入に繋がりやすくなります。
しかし、リフォームをしたからといって必ず売却できるわけではありません。多額の費用をかけてリフォームしても、購入者のニーズに合わず買い手がつかないことも。
まずは不動産会社に相談して、リフォームの必要性や、買い手のニーズにあったリフォームなどを専門家視点で意見を聞きましょう。
別荘のリフォーム有無に限らず売却には注意点が多い
別荘の売却は通常の物件と違って税金面で注意が必要です。別荘は嗜好品として扱われるため、「損益通算」や「3,000万円の特別控除」などの優遇措置が適用されません。
そのため、売却により利益が出た場合、所有年数に応じた譲渡所得税が課せられます。さらに損失が出た場合も通常物件なら損益と利益と相殺できる損益通算制度を利用できますが、別荘の売却では適用されません。
別荘の売却は税制度の優遇は受けられず、利益がでるほど税の負担が大きくなることを理解しておきましょう。
まとめ|別荘のリフォームを考えたら
別荘のリフォームは思っている以上にお金がかかってしまうこともあります。今後、別荘をどうするべきか、リフォーム前に冷静に考えてみましょう。
別荘のリフォームや売却など今後の別荘の活用に悩んだら、一度「田舎暮らし.com」にご相談ください。別荘など田舎の物件に特化した買取実績が豊富です。築20年以上の物件でもリフォームなしでの売却も可能です。
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